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DAC Scan (Rotation Centre)

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DAC の中心を Ch11 の回転中心軸上に持ってくるためのアプリケーションです。Ch10 によって Y 方向にスキャンすることで、DAC の中心位置の回転中心からのずれを定量的に見積もり、Ch3 および Ch4 を動かすことによって回転中心と DAC の中心を一致させます。

ステージ構成​

Ch3, 4, 5 は回転ステージ Ch11 の上に乗っており、それ全体が Ch10(Y 方向)の並進ステージの上に載っています。

幾何学的な説明​

DAC を回転させた時の挙動を、模式的に下図に示します。 回転中心を原点とし、DAC の初期位置を (x0,y0)(x_0, y_0) とします。Ch11 によって θ\theta だけ回転されたとき、移動後の DAC の座標は、回転行列をかけることによって表現できるため、

(xy)=(cos⁡θ−sin⁡θsin⁡θcos⁡θ)(x0y0)=(x0cos⁡θ−y0sin⁡θx0sin⁡θ+y0cos⁡θ)\begin{aligned} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} &= \begin{pmatrix} \cos\theta & -\sin\theta \\ \sin\theta & \cos\theta \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x_0 \\ y_0 \end{pmatrix} \\ &= \begin{pmatrix} x_0\cos\theta-y_0\sin\theta \\ x_0\sin\theta+y_0\cos\theta \end{pmatrix} \end{aligned}

です。したがって、Ch10(Y 方向)のスキャンによって得られる中心位置の Y 座標は、θ\theta の函数として y(θ)=x0sin⁡θ+y0cos⁡θy(\theta) = x_0\sin\theta+y_0\cos\theta と書くことができます。

本プログラムでは、多数かつできるだけ幅広い θ\theta 領域(現実的な例として、たとえば −5 度、0 度、10 度、20 度、30 度の 5 点)で得られた中心位置(Y 座標=Ch10 パルス位置)を θ\theta の函数としてフィッティングすることで、解析的に (x0,y0)(x_0, y_0) を推定し、これをもとにして DAC を回転中心に移動させるために必要な Ch3 および Ch4 の移動量を計算します。

重要

透過 X 線強度を用いて試料位置を決定する関係上、回転に伴う座標変化は Y 軸方向の投影成分しか抽出することができません。したがって、できるだけ幅広い角度範囲で振ることが重要です。角度範囲が狭すぎると sin⁡θ\sin\theta の寄与が小さすぎて、x0x_0 と y0y_0 をうまく分離できません。

回転に伴う DAC 位置の変化の模式図

実機でのスキャン例​

以下は、実機を用いたスキャン結果の一例です。

1 回目のスキャン​

1 回目のスキャン結果

2 回目のスキャン​

2 回目のスキャン結果

注記

スキャンで求める中心位置には数パルス程度の誤差があるので、上記の 2 回目のスキャン程度に良い状態が得られたら、それ以上は動かさないようにするのが得策です。

2 回目のスキャンでは、中心位置を回転角度の函数 y(θ)=x0sin⁡θ+y0cos⁡θy(\theta) = x_0\sin\theta+y_0\cos\theta でフィットしても、フィットがうまくできていません。これは中心位置がほぼ角度に依存しなくなっているためであり、すなわち試料位置と回転中心が一致していることを示しています。

このような状態では、単に Ch10 を中心位置に戻す操作のみ行い、Ch3, 4 は移動させない方が良いでしょう。